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やさしくわかる尺度の4類型―名義尺度・順序尺度・間隔尺度・比率尺度

今回は、社会学、心理学、統計学などの分野で統計分析によく使われる尺度の概念と種類について見ていきます。初めて触れる方には少しなじみにくい概念なので、わかりやすく理解できるよう、説明用の画像を作成しました。

 

まず、概念を簡単に確認すると、 尺度とは、物や人などの対象の特徴を統計上の数値で表すために、体系的にその 属性に数字を割り当てたものをいいます。

 

尺度には名義尺度、順序尺度、間隔尺度、比率尺度があり、それぞれ特徴や含まれる情報が異なります。

尺度の4類型―名義尺度・順序尺度・間隔尺度・比率尺度 尺度の4類型―名義尺度・順序尺度・間隔尺度・比率尺度

ここで、4種類の尺度に含まれる情報量を順に並べると、[名義尺度 < 順序尺度 < 間隔尺度 < 比率尺度]となり、名義尺度に含まれる情報が最も少なくなります。それでは、ここで挙げた名義尺度、順序尺度、間隔尺度、比率尺度を順番に紹介していきます。

 

1. 名義尺度

名義尺度の例 名義尺度の例

まず、 名義尺度(命名尺度)は、男性(1)、女性(2)のように、名前や名称が入るところに数字を割り当てたもので、ここでの数字は単に属性が異なることを示すだけで、それ以外の情報は持ちません。

 

名義尺度の例としては、性別(男性 1、女性 2)、選手番号(9番、10番、11番)、国籍(韓国、日本、中国、アメリカ)など、対象を属性によって区別するための数字が代表的です。

 

比較方法:確認、分類
演算:=
統計量:最頻値
適用可能な統計手法:ノンパラメトリック統計、度数分析、クロス集計分析

 

2. 順序尺度

順序尺度の例 順序尺度の例

順序尺度は、対象を区別する名義尺度の特徴を持ちながら、対象の順位関係についての情報も含む尺度です。ただし、順位関係は表せても、その差が等しいとはいえません。

 

代表的な例として、試験成績の順位関係(1位、2位、3位)や、身長の順序(183cm、177cm、170cm)などが挙げられます。

 

比較方法:順位の比較
演算:=, <, >
統計量:最頻値、中央値
適用可能な統計手法:ノンパラメトリック統計、順位相関

 

3. 間隔尺度

間隔尺度の例 間隔尺度の例

間隔尺度は、先に述べた名義尺度と順序尺度の情報を持ちながら、属性の差が等しいという間隔(等間隔)の情報を含む尺度です。このため、別名「等間隔尺度」とも呼ばれます。

 

間隔尺度の最も代表的な例として挙げられるのは、温度や年に関する情報です。午前と午後の8時に、それぞれ2時間の温度変化を測定し、10度→20度/20度→10度という結果が得られた場合、温度はいずれも10度変化したことがわかります。

 

また、年についても、オリンピックやワールドカップを考えると、2002、2006…2022、2026など、等しく4年間隔で数字が変化するという情報が含まれています。

 

比較方法:間隔の比較
演算:+, -, =, <, >
統計量:最頻値、中央値、算術平均
適用可能な統計手法:パラメトリック統計

 

4. 比率尺度

比率尺度の例 比率尺度の例

比率尺度は、先に述べた名義尺度、順序尺度、間隔尺度の情報を含み、さらに比率に関する情報も持つ尺度です。比率尺度の最大の特徴は、絶対的な「0」の値(絶対零点)を持ち、四則演算(+, -, ×, ÷)ができることです。

 

比率尺度を体重で例えると、Aが40kg、Bが65kg、Cが80Kgの場合、Cの体重はAの2倍(×掛け算)であることや、CはBより15kg(-引き算)重いことなどがわかります。

 

比較方法:絶対的な大きさの比較
演算:+, -, ×, ÷, <, >
統計量:最頻値、中央値、幾何平均、調和平均など
適用可能な統計手法:パラメトリック統計

このほか、統計学には、名義・順序・間隔の情報を含み、絶対零点と絶対単位を持って、特定の項目や属性の数量を表す絶対尺度というものもあります。ただし、一般的には名義尺度、順序尺度、間隔尺度、比率尺度が主に使われるため、主要な4種類の尺度を中心に理解していれば十分です。

 

 

以上、社会科学の分野で主に使われる尺度である、名義尺度、順序尺度、間隔尺度、比率尺度の4類型について見てきました。この資料が、上記の4種類の尺度を理解し、難しく感じられることもある統計に一歩近づくきっかけになれば幸いです。