今回は、統計学で標本を抽出する際に、母集団から確率的に標本を選ぶ確率標本抽出の方法について紹介します。
確率標本抽出とは、一般に世論調査や社会科学研究などで、母集団の各構成員が標本に選ばれる確率がわかり、その確率が0より大きくなるように、無作為に事例を抽出することを指します。構成員ごとの選択確率は、必ずしも同じである必要はありません。
確率標本抽出を用いると、研究者が任意に選ぶ非確率標本抽出に比べて、母集団に非常によく似た標本が抽出される可能性が高くなります。
つまり、母集団を最もよく代表する標本を選ぶために、確率標本抽出を用いるのです。
大勢の人の中から適切な標本を選ぶ方法
確率標本抽出の代表的な方法には、単純無作為抽出、層化抽出、集落抽出、系統抽出などがあります。本資料では、画像と色を使い、それぞれの方法の概念を視覚的に、よりわかりやすく理解できるようにしました。
特に単純無作為抽出、層化抽出、集落抽出については、色に少し注意を向けながら確認してください。
単純無作為抽出
確率標本抽出 - 単純無作為抽出
まず、 単純無作為抽出は、確率標本抽出の中で最も基本となる抽出方法で、母集団全体の構成員が標本に選ばれる確率が等しくなるように、無作為(ランダム)に抽出する方法です。
層化抽出
確率標本抽出 - 層化抽出
層化抽出は、母集団が互いに異なる下位集団で構成されている場合に、各集団から必要な数の標本を単純無作為抽出によって選びます。(集団内は同質的 / 集団間は異質的)
異なる宗教集団(キリスト教、仏教、カトリックなど)から標本を抽出する場合や、異なる趣味を持つ同好会やサークルなどから、必要な数の標本を抽出する場合が例として挙げられます。
集落抽出
確率標本抽出 - 集落抽出
集落抽出は、母集団を互いに同質的な集団に分け、該当する集団そのものを標本として抽出します。ここでは、集団間の性質は同じですが、集団内の構成員は互いに異質であるという特徴があります。(集団内は異質的 / 集団間は同質的)
高校3年生の受験生について研究するために、A高等学校の3年生のあるクラス全体を標本として抽出する場合や、親子関係について研究するために、ある家庭全体を標本として抽出する場合などが例として挙げられます。
系統抽出
確率標本抽出 - 系統抽出(系統的サンプリング)
系統抽出(系統的サンプリング)とは、母集団のリストから最初の「K」番目の要素を無作為に選び、それをもとに一定の順序や規則に従って、その後の標本を抽出する方法です。
この方法の例は、上の画像にわかりやすく示していますので、確認してみてください。
以上、統計学や社会科学研究でよく見られる確率標本抽出の概念について見てきました。初めて触れる方には理解しにくい用語や概念であるため、できるだけ画像を通して理解できるようにしました。
本資料が確率標本抽出の方法を理解する助けになったことを願い、ここで記事を終えます。