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図書館目録における典拠の概念とフロー図

今回は、資料組織論(情報組織論)に関する内容のうち、目録作業で重要な概念である 典拠について、資料を作成したいと思います。

 

典拠の辞書的な定義は「規則や法則の根拠となるもの」です。そして図書館情報学における典拠とは、目録作業(MARC作業)の際に標目(タイトル、著者など)を一貫して記述できるようにする基準となるもので、ここで情報の集合を 典拠ファイルといい、標目を統制する行為を 典拠コントロールといいます。

典拠の区分 典拠の区分

典拠は大きく 名称典拠と 件名典拠に分けられます。名称典拠はMARCの1XX(基本記入標目)および7XX(副出記入標目)に関係し、件名典拠は6XX(件名副出標目)に関係しています。

 

件名典拠ファイルの代表的なものに、件名標目表とシソーラスがあります。そして本資料で取り上げる名称典拠は、同じ著者が似通った複数の異なる名前で表されることを統制するためのもので、特に外国人著者をハングルで表記する際によく見られる事例に対応します。

 

典拠を理解する

例)ハリー・ポッターの著者

ハリー・ポッターシリーズの著者[ジョアン・K・ローリング] ハリー・ポッターシリーズの著者[ジョアン・K・ローリング]
基本形 - ジョアン・K・ローリング
別形(異形) - ジョアン・ローリング / ジョエン・ローリング / ローリング / ジョアン・K / J. K. ローリング / Rowling, J. K. / Joanne Rowling / Joanne K. Rowling

典拠を理解する 典拠を理解する

上記はハリー・ポッターシリーズの著者である ジョアン・K・ローリングのさまざまな名前の表記方法です。韓国国立中央図書館で基本形として採用され、登録されている名前はジョアン・K・ローリングですが、外国語の名前であるため、さまざまな形で呼ばれることがあります。

 

このような複雑さを解消するため、目録作業の際に 基本形を設定し、それ以外を異形(その他)として扱うことで一貫性を保つのが、 典拠なのです。

 

ここで、 典拠コントロール用KORMARCでは1XXに基本形を、4XXに異形を登録します。先ほど例に挙げたハリー・ポッターの著者について目録作業を行うと、次のようになります。

 

- 典拠コントロール用KORMARCへの登録

※ 第1インディケータ
0 - 姓から始まらない名前
※ 識別記号
▼a 個人名 / ▼d 生没年(生まれた年と亡くなった年)

100 0 ▼a ジョアン・K・ローリング ▼d 1965-
400 ▼a ジョアン・ローリング ▼d 1965-
400 ▼a ジョアン・K ▼d 1965-
400 ▼a J. K. ローリング ▼d 1965-
400 ▼a Joanne Rowling ▼d 1965-

典拠のフロー図

典拠のフロー図 典拠のフロー図

典拠コントロールを行いながらMARC作業を進めると、著者名を別形で入力しても、典拠コントロール用KORMARCに登録された典拠が検索され、基本形として登録された著者名に自動変換されて登録されます。

 

また、利用者が著者名で本を探すために検索語を入力する際、検索結果の表示の中心となるのが 索引であり、典拠ファイルに基づいて作成された索引から、基本形として登録された著者名を見つけ、検索結果として出力します。

 

文章よりも上のフロー図を見るほうが、少し理解しやすいでしょう。

 

 

以上、目録作業の際に標目を一貫して表すために統制する概念である典拠について見てきました。典拠によって目録を統制しなければ、MARCが非常に複雑になり、その結果、作業効率が低下します。

 

基本形を別途、典拠コントロール用KORMARCに登録しておき、簡単に自動変換できるようにする典拠の概念を理解して活用すれば、作業の一貫性と効率を高めるきっかけとなるでしょう。