食品栄養学
皮をむいたリンゴの色が変わる理由、酵素的褐変(Enzymatic Browning)
お弁当に入れようと皮をむいておいたリンゴが、お昼には黄色っぽく変色していた経験は、誰でも一度はあるでしょう。切っておいたジャガイモや半分に切ったアボカド、皮をむいたバナナも同じです。傷んでいるわけでもないのに色が変わるこの現象が、「酵素的褐変(Enzymatic Browning)」です。 酵素的褐変とは、簡単に言えば「果物や野菜に含まれる酵素が空気中の酸素
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お弁当に入れようと皮をむいておいたリンゴが、お昼には黄色っぽく変色していた経験は、誰でも一度はあるでしょう。切っておいたジャガイモや半分に切ったアボカド、皮をむいたバナナも同じです。傷んでいるわけでもないのに色が変わるこの現象が、「酵素的褐変(Enzymatic Browning)」です。 酵素的褐変とは、簡単に言えば「果物や野菜に含まれる酵素が空気中の酸素
物理学
晴れた日に見上げると、空はいつも青く見えます。ところが、太陽光はさまざまな色が混ざった白い光で、空気は透明なのに、なぜ空だけがとりわけ青いのでしょうか。同じ空が日暮れには赤く染まる理由も気になります。この両方の光景をまとめて説明する物理現象が「レイリー散乱(Rayleigh Scattering)」です。 レイリー散乱とは、簡単に言えば「光の波長よりもはるか
食品栄養学
サラダドレッシングを振っておくと、しばらく白く濁って混ざりますが、すぐに上は油、下は酢に再び分かれます。ところがマヨネーズは、何日たっても白く粘りのあるひとつの塊のままです。同じ水と油なのに、なぜ片方だけが長くその状態を保てるのでしょうか。その秘密が、乳化(Emulsion)です。 乳化とは、簡単にいえば「もともと混ざりにくいふたつの液体のうち、一方がとても
化学
紙や木は、酸素中で燃えると多くの熱を放出する物質です。ところが、本棚に並んだ本が自然に燃え出すことはありません。マッチをすって火種を近づけて初めて燃え始め、いったんついた火は自ら広がっていきます。これは、反応が起こるには、まず越えなければならない障壁があるということであり、その障壁の高さを表す名前が「活性化エネルギー(Activation Energy)」で
食品栄養学
炊きたてのご飯はつやがあり、柔らかいのに、冷蔵庫に一晩入れておくと、一粒一粒が硬くなってしまいます。柔らかかったカレトックは一日で石のように硬くなり、焼きたての食パンも数日たつとぱさつきます。水分が蒸発したわけでもないのに、なぜこうしたことが起こるのでしょうか。その秘密は「デンプンの老化(Starch Retrogradation)」にあります。 デンプンの
物理学
コップに水をいっぱいに注ぐと、縁より少し高く盛り上がっても簡単にはあふれません。池ではアメンボが沈まずに、水の上を滑るように歩き回ります。液体の表面がまるで薄い膜のように持ちこたえるこの性質が、「表面張力(Surface Tension)」です。 表面張力とは、簡単に言えば「液体が表面積をできるだけ小さくしようとする力」を意味します。液体を構成する分子同士が
化学
キムチを漬け込む季節になると、白菜に粗塩を振り、一晩塩漬けにしておきます。翌朝には、張りのあった白菜がしなやかに曲がり、容器の底には水がたっぷりたまっています。塩水に漬けただけなのに、白菜の中の水はどこへ、なぜ抜け出したのでしょうか?その答えが「浸透現象(Osmosis)」です。 浸透現象とは、簡単にいうと「水は通し、溶けている物質は通さない薄い膜を隔てて、
化学
寒い冬の日、ベランダに置いてあったミネラルウォーターのボトルを取り出し、ふたを開けた瞬間、普通の水が一瞬で白い氷に変わる動画を見たことはありますか。確かに氷点下の気温だったのに、水は凍らずに液体のままでいて、わずかな衝撃で一気に凍りつきます。 水は0℃で凍ると習いますが、実際には0℃より冷たくなっても、すぐには凍らない場合があります。このように、液体が凝固点
物理学
公園でブランコを押したことがあるでしょう。タイミングを考えずに強く押すと、ブランコはかえってがくがくと揺れますが、後ろに下がってから前に出ようとする瞬間に合わせて軽く押すと、小さな力でも次第に高く上がります。力の大きさよりも、押すタイミングのほうが大切だったわけです。 物理学では、このように物体が自然に揺れやすいリズムと、外から加える力のリズムが一致して、揺
物理学
澄んだ水を入れたコップにインクをひとしずく落としてそのままにしておくと、誰もかき混ぜていないのに、インクはゆっくりと広がり、やがて水全体を染めます。目に見えない何かが、絶えずインクを押し動かしているためです。この見えない動きを初めて目の前に示した現象が、「ブラウン運動(Brownian Motion)」です。 ブラウン運動とは、簡単にいうと「液体や気体の中に
図書館情報学
レポートを書くためによい論文を見つけたら、次は何を読めばよいのでしょうか。その論文の参考文献をたどって過去にさかのぼることもできますが、逆に、その論文を引用した新しい研究を探して未来へ進むこともできます。このように、引用された論文を出発点に、その論文を引用した後続の論文へと、つながりを逆向きにたどれるようにする道具が「引用索引(Citation Index)
化学
鉛筆の芯とダイヤモンドの指輪は、まったく違うものに見えます。一方は紙にこすると簡単にすり減り、もう一方は世界で最も硬い天然物質とされています。ところが、両者を構成する原子は、驚くことに同じ炭素です。同じ材料からこれほど異なる性質が生まれる現象を、化学ではある名前で呼びます。それが「同素体(Allotrope)」です。 同素体とは、簡単にいえば「ひとつの元素だ